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一日一句、季節の移り変わりを感じていけたらと思います。 また詩の方もつれづれに…
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電線のゆうらりふらここ春の鳥

春の雲ひなたの天丼はみ出して

高価なら愛が買えるかバレンタイン

句作りのひなた雲流れ山笑う

たらふくの狼眠い山笑う

溜まったものみんな吐き出し山笑う

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気の強い霙の川の美容室

特攻敗戦それからの亡父夏つばめ

深海の事務的言葉春浅し

深海魚に目は要らない春浅し


現れたのは急ぐウサギではなく
ころころの冬の猫
風の日の雲のように
ふわふわと素早く太いシッポが揺れた

冬の猫窓から放浪チラと見る

ふゆのねこゆたんぽのじこしゅちょう

冬の猫ころころ横切る尾がお辞儀

電線のぶらんこに鳥春一番







心地よく疲労感あり秋の雨

泡立草向こうの海は線だった

トンネルは無口になりて秋の雨

風の音とトンネルを抜ける秋銀河

不器用に鉛筆削る手虫の声

予感あり静寂また虫の声
鉛筆が上手く削れず虫の声

予感ありて一瞬静寂虫の声

言葉より鳴いてみようか虫の声

秋の雨左手吊り革右手携帯

オリンピック消費税虫の声

生きたいと思うでもなく点滴に風も無いのに揺れる秋桜



風の音聞いて大樹の九月なり

カーテンに揺れる影あり秋の蝶


風吹けば味噌の熟成秋の山

山澄みて新米研ぐ手あたたかい

足もとに擦り寄る猫よ新米研ぐ

気の強い母の退院山澄みて

コオロギの親玉どこか憎めない

猫の待つ家に退院秋の雲(山澄みて)

独り居の逝きて更地に秋麗

朝の露くたびれた私さようなら

炎昼や大股に歩くバレーリーナ

サンダルの足に蚊の跡赤いマネキュア

サンダルの指はマネキュア青虫のごと
草のびてパカリと花が大暑かな

草のびてセスナ旋回大暑かな
足音が柔らかく軋む早春

ちゃらんぽらんもいいじゃないか早春
曼珠沙華亡き隣人の人の良さ

穏やかに笑う師がいて秋深し




ちぎれるように運転の耳暑し

キッチンに同居人のごとコオロギすっと

露草や山を獲るよう巣をつくる蜘蛛

朝顔の蕾の気分で両神散歩

両神山のひかりのように亡父がいる
川遊びしなくなり振り返る

特上の感性探す青柿の道

気持ち表す言葉さがして虫の声

いつか私もいい声で言葉奏でる鳥
ガラス器のレタス光って炎昼

コーヒーと茹で卵と詩の青春

炎昼やしばる言葉を剥がす爪

窓からの小さき富士よソーダー水

独り身の従兄の入院枇杷たわわ

炎昼や従兄の亡母の五十周忌

春の虹

呼べど来ぬ鶏の思いよ蘖(ひこばえ)

被災地思えば弱音は吐けぬ強東風

夕東風や雲にたくした一人旅

読む本に誘われ東風よ夕焼ける


春炬燵本閉じる音に雀跳ね

春炬燵ねこのシッポのきままかな

陽の射さぬ森のにおいと春炬燵

春こたつ野原の向こうに陽が射した

 

春の川いろんな石ころひしめいて

なびく尾の鶏冠の向こう花韮ゆれる

花曇り石をどかせばハサミムシ

水色の本貰いし日初音聞く


とぎれとぎれの父との会話黄水仙

春蘭や君の笑顔にひっそり山

ゴツゴツの岩尻をずらしてかしわ餅

春の虹めざして自転車こいで行く

(てのひらの会/2012年5月分)


 

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ななご
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女性
自己紹介:
ゆっくりと自分の俳句や詩と向き合って行きたい。
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